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LINE 6 のエレキギター「Variax」について

Variax STANDARD

Variax STANDARD

2013年の末に、LINE6はYAMAHAの系列企業となりました。ギター開発におけるYAMAHAのノウハウを駆使して誕生したのが、「Variax STANDARD」です。10万円近辺というコストパフォーマンスの実現に成功し、現在ではVariaxの定番機種となっています。

YAMAHAの代表機種「パシフィカ」を出発点とし、このモデルのためにカスタマイズされた三つのシングルコイルピックアップ、弦長648mmのフェンダースケール、22フレット仕様という受け入れやすいオーソドックスな設計です。革新的なギターでありながら6点留めヴィンテージスタイルのシンクロナイズ・トレモロも相まって、レトロ感もあるスタイルにまとまっています。

Variax Limited Edition Emerald エメラルドカラーのフィニッシュを施した限定モデル「Variax Limited Edition Emerald」

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Variax SHURIKEN

Variax SHURIKEN

LNE6とYAMAHAのコラボレーション第二弾は、Variax史上はじめてのアーティストモデルです。ヘヴィ・ロックバンド「Twelve Foot Ninja」を率いるSteve “Stevic” MacKay氏の意向を反映した本機は、ダウンチューニングにフィットする27インチの弦長、立体的なカーヴィング(削り)により抱え心地の良いスリムなボディに、トレモロレスの堅牢なブリッジ、リアにハムバッカー1基というヘヴィ系まっしぐらなギターとなっています。

デジタル部分においても他のモデルと異なった仕様となっており、ギターモデルにおいては自分の設定を記憶できる「ユーザー」が4つにMacKay氏が設定した「SHURIKEN」が加わり、残る箇所に各ヴィンテージ系楽器が整理されています。またオルタネート・チューニングにおいても、MacKay氏の意向を反映した個性的な設定がプリセットされています。

5WayセレクタスイッチはVariaxモードでのみ使用し、普通のエレキギターとして演奏する際には使用しません。


LINE 6 VARIAX SHURIKEN – DEMO & OVERVIEW – Winter NAMM 2017
MacKay氏ご本人がSHURIKENの紹介をしています。多彩なギターモデリング、チューニングの切り替えなど、Variaxのメリットを熟知し、しっかり使い切っています。それにしても、アコースティック系のプレイに引き出しの多い人ですね。

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JTVシリーズ

JTVシリーズのヘッド JTVシリーズのヘッド

JTVシリーズは、ハイエンド・ギターのブランドで知られるジェームズ・タイラー氏が設計したVariaxです。氏のセンスとノウハウが注入されたVariavは、スタイルの異なる3モデルがリリースされています。それぞれギター本体だけでなく、ピックアップまでがタイラー氏の設計です。

  • JTV-69S:ストラトキャスタータイプ、3シングル、2点式シンクロナイズトレモロ
  • JTV-59:レスポールタイプ、2ハムバッカー、固定式ブリッジ
  • JTV-89F:ディンキータイプ、2ハムバッカー、FRTトレモロ

JTV-69S

JTV-69S JTV-69S

ストラトキャスター・タイプの「JTV-69S」は、ピックガードが高音弦側のホーンを覆わないJAMES TAYLERらしい作りですが、ストラトらしいルックスを残すため、あえてオルタネート・チューニング・ノブだけ低音弦側に配置しているのがまたニクい演出です。

JTV-59

JTV-59 JTV-59

レスポール・タイプの「JTV-59」は、Variaxのラインナップで唯一3Wayセレクタスイッチを採用しているモデルです。これではギターモデルの選択肢が減ってしまいそうですが、オルタネート・チューニング・ノブに仕込まれたスイッチでの切り替えを行うことで、他のモデル同様のサウンドバリエーションを確保しています。

JTV-89F

JTV-89F JTV-89F

ディンキー(スーパーストラト)タイプの「JTV-89F」にはハイゲインなハムバッカーが採用されていますが、5Wayセレクタスイッチの操作によるコイルタップが可能で、普通のエレキギターとしてのサウンドバリエーションも豊富です。こちらのモデルでは、特にロック系を意識したチューニングがプリセットされています。

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James Tyler Variax US Custom

「US Custom」は、上記JTVシリーズをベースに、アメリカのカスタムショップで制作される受注生産品です。注意深く厳選された木材を使い、時間をかけてていねいに加工、フレットの打ち込みや仕上げは熟練工による手作業、塗装にもたっぷりと時間と手間をかけた最高級品で、普通のエレキギターとしても極上のもので、「思わず振り返るようなギター」となっています。

Variaxギター本体の比較

それぞれ見てきましたが、ここで各モデルを並べてみましょう。電気回路の部分はほぼ同じですが、ギターとしてはさまざまな違いがあることが分かります。

VTV-69S JTV-59 JTV-89F STANDARD SHURIKEN
ネック ボルトオン
メイプル
セットイン
マホガニー
ボルトオン
メイプル
ボルトオン
メイプル
ボルトオン
メイプル
ヒールカット ×
弦長 648mm 624mm 648mm 648mm 27インチ
フレット ミディアムジャンボ ミディアムジャンボ ジャンボ ミディアム ミディアムジャンボ
ボディ アルダー マホガニー&メイプル アルダー アルダー アルダー
ブリッジ 2点式
シンクロ
固定式
ラップアラウンド
FRT 6点式
シンクロ
固定式
カスタム
ピックアップ タイラー氏設計のヴィンテージスタイル3S タイラー氏設計のヴィンテージスタイル2H タイラー氏設計のハイゲイン2H カスタムデザインのヴィンテージスタイル3S カスタムデザインの中出力1H
PUセレクタ 5WAY 3WAY 5WAY 5WAY 5WAY(Variav切り替え用のみ)
価格帯 15万円近辺 15万円近辺 15万円近辺 10万円近辺 20万円近辺

表:Variaxギター本体仕様比較

全モデルボディシェイプが異なり、ヘッドのデザインにも違いがありますが、ピックアップにもブリッジ、フレットにも違いがあり、それぞれにキャラクターが立っているのが分かりますね。

オルタネート・チューニング一覧

JTV-59、JTV-69、Standard JTV-89 Shuriken
Standard
E A D G B E
Standard
E A D G B E
Standard
E A D G B E
Drop D
D A D G B E
Drop D
D A D G B E
USER I
D A D G A D
1/2 Down
Eb Ab Db Gb Bb Eb
1/2 Down
Eb Ab Db Gb Bb Eb
USER II
E B E B B E
Drop Db
Db Ab Db Gb Bb Eb
Drop Db
Db Ab Db Gb Bb Eb
USER II
E A A A A A
1 Down
D G C F A D
1 Down
D G C F A D
USER IV
B E E E E E
DADGAD
D A D G A D
DROP C
C G C F A D
1 Down
D G C F A D
Open D
D A D F# A D
m3 Down
Db Gb B E Ab Db
2 DOWN
C F Bb Eb G C
Blues G
D G D G B D
Drop B
B Gb B E Ab Db
DROP C
C G C F A D
Reso G
G B D G B D
M3 Down
C F Bb Eb G C
BARITONE
B E A D F# B
Open A
E A C# E A E
Drop Bb
Bb F Bb Eb G C
DROP A
A E A D G B
BARITONE
B E A D F# B
BARITONE
B E A D F# B
OCTAVE
E A D G B E

表:Variaxオルタネート・チューニング一覧

VTV-69、JTV-59、STANDARDのオルタネート・チューニングはオープンチューニングを多く含み、ブルースやカントリーなどあらゆるジャンルでの演奏を想定しています。JTV-89のオルタネート・チューニングはノーマルとドロップDの組み合わせで半音ずつ下がっていくもので、特にロック系での使用に合わせています。SHURIKENのチューニングは実験的なものや超絶ヘヴィなものなど、個性的なチューニングが多く用意されています。

ギターモデル・セレクタ―仕様

標準的なVariax SHURIKEN
1 「CUSTOM 1」
好きな設定を記憶できる
「USER I」特殊な設定がプリセットされているが、好きな設定に上書きできる
2 「T-MODEL」
1960年製Fender Telecaster Custom
「USER II」特殊な設定がプリセットされているが、好きな設定に上書きできる
3 「SPANK」
1959年製Fender Stratocaster
「USER III」特殊な設定がプリセットされているが、好きな設定に上書きできる
4 「LESTER」
1959年製Gibson Les Paul Standard
「USER IV」特殊な設定がプリセットされているが、好きな設定に上書きできる
5 「SPECIAL」
1955年製Gibson Les Paul Special
1976年製Gibson Firebird V
「SHURIKEN」MacKay氏お気に入りの設定が5種類
6 「R-BILLY」
1959年製Gretsch 6120
1959年製Gretsch Duo Jet
「T-MODEL」
1960年製Fender Telecaster Custom
7 「CHIME」
1966年製Rickenbacker 370
1966年製Rickenbacker 370-12
「SPANK」
1959年製Fender Stratocaster
8 「SEMI」
1961年製Gibson ES-335
1964年製Epiphone Casino
「LESTER」
1959年製Gibson Les Paul Standard
1955年製Gibson Les Paul Special
1976年製Gibson Firebird V
9 「JAZZBOX」
1954年製Gibson ES-175
1953年製Gibson Super 400
「ACOUSTIC」
1959年生Martin D-28
1970年製Martin D12-28
1967年製Martin O-18
1966年製Guild F212
1955年製Gibson J-200
10 「ACOUSTIC」
1959年生Martin D-28
1970年製Martin D12-28
1967年製Martin O-18
1966年製Guild F212
1955年製Gibson J-200
「JAZZ」
1961年製Gibson ES-335
1964年製Epiphone Casino
1954年製Gibson ES-175
1953年製Gibson Super 400
11 「RESO」
1935年製Dobro Model 32
Coral Sitar
1999年製Jerry Jones Shorthorn
Gibson Mastertone Banjo
1928年製National Tricone
「WORLD」
1935年製Dobro Model 32
Coral Sitar
1999年製Jerry Jones Shorthorn
Gibson Mastertone Banjo
1928年製National Tricone
12 「CUSTOM 2」
好きな設定を記憶できる
「TWANG」
1959年製Gretsch 6120
1966年製Rickenbacker 370

表:Variaxギターモデル・セレクタの設定

Variaxの取扱説明書で明示しているモデル名と、ベースとなっている楽器を列挙しています。「ギターモデル・セレクタ・ノブ」を操作することで、数字で示されているバンクが切り替わります。ピックアップ・セレクタスイッチを操作することで、各バンク内のギターを切り替えたり、ギターのピックアップを切り替えたりすることができます。

テレキャスターのバンクでは、ワイドレンジ・ハムバッカーのサウンドも選択でき、レスポール・スタンダードでは、P-90のサウンドも選択できます。標準的なVariaxに対し、SHURIKENでは若干異なった組み合わせとなっているのが分かりますね。


以上、「革新的」という言葉がこれ以上似合うギターはないであろう、LINE6のVariaxを見ていきました。これまで見てきたように、Variaxは経済的制限を超えてヴィンテージギターを弾きまくることができ、また物理的な制限すら越えたさまざまな演奏にチャレンジできる、数えきれないほどの可能性を秘めたギターです。LINE6が提案する新しいギターに、ぜひトライしてみてください。