未経験からの1本目におすすめのエレキギター13選

[記事公開日]2023/12/2 [最終更新日]2023/12/13
[ライター]小林健悟 [編集者]神崎聡

エレキギターはじめよう!

「よし、エレキギターを買うぞ!」と決心しつつも、どれを選べばいいのか、なかなか判断できないかもしれませんね。そんなわけで今回は、はじめてギターを選ぶ上でのポイントや、1本目にお勧めのエレキギターを紹介していきます。中にはギター博士が実際に弾いてきたギターもあり、変な音が出たり弾きにくかったりといったことのない、安心できるギターです。なお、気になるお値段は「3万円以上」です。

目次

1:初めてのギター、どういうところを見ればいいの?まずは見た目重視!《演奏するジャンルで決める!》ピックアップをチェックしよう指板を見てみよう「エレキギターの種類」をチェックしておこう!揃えておくものもチェックしておこう 2:長く使える!初めての1本におすすめのエレキギタートラディショナル王道系万能!モダンギターメタル・ミュージックを弾くならコレ!
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3万円〜は高い?

「1万円でおつりが出るギターもあるのに、3万円以上だなんて高すぎじゃないの?」と思う人もいるでしょう。しかし、これから練習を始め、知識と経験を積み上げていこうという人には、ある程度は長期的に使用できるギターが必要です。それには、耳が肥えてきてからも使用に耐える音の良さと、ギターのコンディションを心配せずに練習できる品質が必要です。

3万円以上となると、しっかり調整されていて弾きやすい、チューニングがちゃんと合う、ツマミをいじると音がちゃんと変わる、変なノイズが出ない、カンタンには壊れない、こうした基本的な性能に安心ができ、サウンド面でもコンディションの面でも、数年かそれ以上の長期間にわたって愛用することができます。初めて手に入れたギターで成長し、曲が弾けるようになって、そしてそのまま初めてのステージに上り、そしてそれからも使用できるわけです。

初めてのギター、どういうところを見ればいいの?

ギター選びに迷う 六弦かなで©️

おすすめがだいたい3万円以上だとはいえ、それでも種類があまりに多いですね。調べれば調べるほど山のように情報は手に入るけど、なかなか判断がつかないのではないでしょうか。これから経験を積み上げていく段階なのだから、それも当り前です。ではどんなところが決め手になるのか、そんなところを考えていきましょう。

まずは見た目重視!

これから始める人にも十分に判断できるのが、予算とルックスです。予算が決まったら、その範囲内で一番かっこいいやつを選びましょう。キーボードや管弦楽などと違い、エレキギターにはさまざまな色や形があります。予備知識が不完全な状態だからこそ、その中から自分に合ったギターを感覚的に選ぶことができるのです。

練習を積んでいくうちに、自分のギターに不満が出てきたり限界を感じたりすることがあるかもしれません。しかし感覚的に選んだギターには愛着がわきやすく、ちょっと気に入らないところが出てきても問題なく大事にできることでしょう。

《演奏するジャンルで決める!》ピックアップをチェックしよう

ギターのサウンドを決定づける要素はさまざまですが、ひとまず「ピックアップ」の種類を二つだけ知っておきましょう。ピックアップはサウンド面での重要度が極めて高い、弦振動を拾うマイクです。

シングルコイル:1本のやつ。鋭さのある澄んだ音がする。/ハムバッカー:ダブルのやつ。太く力強い音がする。

ギター選びに迷う YAMAHA PACIFICA 112VMのピックアップ部分。
3つのピックアップは左からハムバッカー(H)、シングルコイル(S)、シングルコイル(S)という並びで、「SSH配列」もしくは「HSS配列」と呼ばれる。

ギター演奏動画などを観るとき、そのギターにどんなピックアップがついているのかをチェックしていくと、だいたいのサウンド傾向が分かるようになります。1本のエレキギターには2つか3つのピックアップが付いているのが普通で、スイッチの操作でピックアップを切り替えることで、ギターの音色を変えることができます。

シングルコイル・ピックアップのサウンド


Hakase Etude 6 – B Minor Strumming
「シングルコイル」は繊細かつ鋭いサウンドで、ポップスやソウル/ファンクなどでの軽快なコードプレイで特に重宝されます。ボカロPなどで見られる超アップテンポな演目での歯切れの良いカッティングは、シングルコイルあってのものです。またサウンドの軽やかさから、華麗なメロディプレイが映えます。

ハムバッカー・ピックアップのサウンド


Hakase Song – Theme of Distortion 〜HIZUMIのテーマ〜
「ハムバッカー」は肉厚で力強いサウンドで特にロック系との相性が良く、ハードロック/ヘヴィメタルといったジャンルでパワフルなサウンドが必要ならマストな存在です。その反面太く丸いキャラクターもあり、ネオソウルやジャズで見られる、少ない音数で存在感を発揮するアダルトなプレイでも活用されます。

参考記事:
ギター ピックアップについて

指板を見てみよう

エレキギターには色々な木材が使われます。どんな木材が使われているか、どんなグレードなのかなど、音に影響する重要なポイントであることは間違いありません。しかし、始めたばかりの段階では判断が付きにくいし、あまり頭でっかちになっても面白くはありません。ここでは演奏時に最も目に付く「指板」のみに注目してみましょう。

8万円辺りまでのエレキギターの指板では、だいたい以下の二つが使われます。

ローズウッド:黒っぽい、もしくは焦げ茶色っぽい/メイプル:白っぽい、もしくは薄黄色っぽい

ローズウッド指板/メイプル指板 上:ローズウッド指板、下:メイプル指板

もちろん弾きやすさやサウンドに関与する重要個所ですが、どちらも優秀な木材です。今の段階では「どちらがかっこよく見えるか」で判断してしまって大丈夫です。

また、指板には「ポジションマーク」と呼ばれる目印が付けられます。これを持たないギターもありますが、弦を押さえるときの重要な手掛かりになります。初めてのギターにはポジションマークが付いているものがいいでしょう。形状や輝きなど、ルックス的なポイントにもなります。

エレキギターには様々なタイプがあります。だいたいどんなものがあるのか、ざっと見ていきましょう。

ストラトキャスター

ストラトキャスター
フェンダー「ストラトキャスター」
「ストラトキャスター」は弾きやすく構えやすい楽器本体と表現の幅を広げるトレモロアームが持ち味で、フロントピックアップの太く甘い音、リアピックアップの荒々しく鋭い音、そして二つのピックアップを同時に使用するハーフトーンがサウンドの魅力です。「現代音楽においてストラトがふさわしくないジャンルは無い」と断言できるほど抜群の多用途性を誇る、「キングオブ王道」のエレキギターです。
歴史上あまたの名手による数えきれない名演を支えたほか、スーパーストラトなど後に続く数々のモダンギターにヒントを提供しました。

テレキャスター

テレキャスター
フェンダー「テレキャスター」
「テレキャスター」は、表裏の平らなボディとキャラクターの異なる二つのピックアップが特徴です。フロントピックアップの甘く柔和なサウンドとリアピックアップの鋭く凶暴なサウンドを持ち合わせており、特にギターボーカルなどコードの演奏が多いプレイヤーに愛用されます。
ストラトキャスターのルーツでもある「エレキギターの元祖」として知られており、ギブソン社の対抗心を刺激して名機「レスポール」を開発せしめた、歴史上たいへん意義深いギターです。

レスポール

レスポール
ギブソン「レスポール・カスタム」
「レスポール」は、優美な曲面を描くボディと2基のハムバッカー・ピックアップを特徴とする高級なギターです。太く力強いサウンドはロックミュージックとの相性がとても良く、ハードコア/パンクからハードロック/ヘヴィメタルまで幅広く盛んに使用されます。漫画/アニメでは後藤ひとり(ぼっち・ざ・ろっく!)や平沢唯(けいおん!)の愛機として採用された、エレキギター定番機の一つです。
「レスポール・スペシャル」や「SG」など派生モデルが多く誕生したほか、後に続くいろいろなギターのルーツにもなっています。

PRS(ポール・リード・スミス)

ポール・リード・スミス
ポール・リード・スミス「カスタム24」
「PRS(ポール・リード・スミス)」は、ギブソン「レスポール・スペシャル」から着想した全く新しいギターで世界中の注目を集め、今や定番の位置にまで上り詰めたブランドです。「フェンダーとギブソンの良いところを取り入れた」と表現されるように、弾きやすくさまざまなサウンドが出せる多用途性と、立体的なボディ加工や木材で魅せる顔つきの良さとを兼ね備えています。
エントリークラス「SEシリーズ」には高級ブランドPRSの名を汚さぬ品質とサウンドがあり、頑張れば手に入れられるところまで価格を圧縮しています。

スーパーストラト/ディンキー

スーパーストラト
アイバニーズ「RG」
「スーパーストラト/ディンキー」は、ボディを小振りにしたりハムバッカーやフロイドローズを搭載したりといったアレンジで性能をアップさせた、強化型のストラトキャスターです。強化型ストラトを総称してスーパーストラトと言い、その中でボディ寸法を引き締めたものはディンキーとも呼ばれます。
機能やサウンドバリエーションを増強して1本で幅広いジャンルをカバーできるようにしたり、サウンドや演奏性を方向づけて特定のジャンルにオールインさせたりと、いろいろなブランドがいろいろなモデルを発表しています。

ハコモノ(フルアコ/セミアコ)

フルアコ/セミアコ
上:グレッチ「6120ナッシュビル(フルアコ)」
下:ギブソン「ES-335(セミアコ)」
「フルアコ(ボディ内が完全に空洞)」と「セミアコ(中心部以外が空洞)」をひっくるめて「ハコモノ(箱もの)」と言います。ボディに開けられた「Fホール」がルックス上のポイントで、共鳴胴によるエアー感のある、奥行きやふくよかさを感じさせるサウンドが持ち味です。
ポップス/ロック/ジャズ/ソウル/ファンクをはじめとする現代音楽全般に使える美しい音色を持ちますが、鳴りの良い個体はハードに歪ませるとハウリングを起こす恐れがあります。

他にもまだまだある!


左から、ギブソン「SG」、フェンダー「ジャガー」、フェンダー「ムスタング」、ジャクソン「ランディV」、スタインバーガー「GT-PRO」。
エレキギターは設計の自由度が高く、さまざまなモデルが考案されています。いろいろなメーカーが自社のエレキギターにオリジナリティを発揮していますが、ある程度はいくつかの分類にカテゴライズできます。いろいろチェックして、目を養ってみてください。

揃えておくものもチェックしておこう

ギターを弾くのに必要なもの

エレキギターは、ギター本体だけでは音を出すことができません。弾くだけでなく、チューニングや弦交換などで専用のグッズが必要になってきます。どんなものが必要になってくるのかもチェックして、ギターの予算を検討してください。

参考記事:
ギターを弾くのに必要なものって何?

長く使える!初めての1本におすすめのエレキギター

ではいよいよ、1本目におすすめのエレキギターをチェックしていきましょう。これらはだいたいお財布に優しい3万円近辺から頑張れば手に入る10万円近辺までの価格帯で、ロックやポップスなどで幅広く使用できるサウンドがあり、また他にはない個性的なルックスを持っています。どれもがあなたの相棒として、立派に役割を果たしてくれるギターです。

トラディショナル王道系

音楽の長い歴史の中で名演を支えたギターには、えも言われぬ存在感と説得力があります。トラッドなスタイルのギターは、半世紀以上も愛され続けてきた往年の姿を現代に伝えています。

モデル名 価格帯 ピックアップ サウンドの特徴やセールスポイント

Epiphone「LP Standard」
7万~10万 ハムバッカー2基 太く力強いサウンド。左用あり。

Squier「Classic Vibe」シリーズ
5万~8万 シングルコイルを中心に、各モデルを象徴するピックアップを装備 モデル数が多く、選択の幅が広い。左用あり。

Fender「Player」シリーズ
7.5万~12万 シングルコイル中心。現代の音楽に合わせて新規開発。 選択の幅が広く、限定モデルやアップグレードモデルもある。左用あり。

Gretsch「Electromatic」
6万~20万 ハムバッカー2基を基本に、P-90タイプも。 ホロウボディ特有の柔らかさを帯びたサウンド。左用あり。

FGN「Neo Classic」
8万~19万 STはSSSとSSH、TLはSSとHS。 信頼の日本製。サークルフレットによる高い基本性能。

価格は2023年12月時点

Epiphone「Les Paul Standard」

エピフォン・レスポール Epiphone Les Paul Standard Plus-top PRO

エピフォン」はエレキギター王道「ギブソン」傘下のブランドで、ギブソンのギターを安くリリースするほか、エピフォン独自のギターも出しています。レスポールやSGなどギブソンの代表機種をリリースしながらも、ヘッド形状はエピフォン本来のデザインを守っているのが、かつてギブソンと覇を競ったブランド、エピフォンの誇りです。

エピフォンのレスポール・スタンダードは、マホガニーネック、メイプル&マホガニーボディ、セットネック、ハムバッカー2基搭載、というまさに本家ギブソンのレスポールそのものを、驚異的なコストパフォーマンスで実現しています。ロックの歴史を支えてきた「レスポール」とはどういうものなのか、このギターでしっかり学ぶことができます。


エピフォンのレスポールをギター博士が弾いてみた!!

Epiphone LesPaul Standardを…
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参考記事:
エピフォン・レスポール徹底分析!

Squier by Fender 「Classic Vibe」シリーズ

スクワイヤ・ストラトキャスター

スクワイヤー」は、ギブソンと並び称されるエレキギターの王道「フェンダー」傘下のブランドで、フェンダーのギターを低価格でリリースしています。伝説的なギタリストが愛用し、現在でもトッププロに使用されるフェンダーのギターが、お財布に比較的やさしい価格で手に入るわけです。

「クラシック・ヴァイブ」シリーズは、フェンダーの名機を可能な限り再現する、最上位グレードです。2万円近辺からギターをリリースできるスクワイヤーにおいて、6万円近辺という価格はまさに最高級です。パーツや木材の品質も高く、ピックアップはフェンダーの設計ですから、まさにフェンダーのサウンドとフィーリングが手に入ります。

ストラトキャスターやテレキャスターをはじめ、フェンダーのさまざまな代表的モデルがリリースされています。伝統的なルックスのギターですが、スリムなCシェイプネック、丸みを抑えた指板など、現代の感覚で弾きやすい設計です。


スクワイヤーのストラトキャスターをギター博士が弾いてみた!!

Classic Vibe Stratocasterを…
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参考記事:
スクワイヤーのストラトキャスター徹底分析

Fender「Player」シリーズ


左から、Player Stratocaster、Player Stratocaster HSS Plus Top、Player Stratocaster Floyd Rose HSS、Player Duo-Sonic、Player Mustang、Player Jazzmaster、Player Telecaster。
「フェンダー」は上位モデルをアメリカの本社工場で、比較的求めやすいモデルをメキシコや日本の工場で生産しています。最も求めやすい価格帯の「プレイヤー」シリーズは、これまでフェンダーが生み出してきたさまざまなモデルを現代の音楽事情に合わせてアップデートした、トラッドでありながら現代的なギターを展開しています。特にピックアップは現代の音楽で通用するよう新たに設計されていて、サウンドにフェンダーらしさを感じさせつつも古臭さを感じさせません。
ストラトキャスターのバリエーションが特に充実しているほか全モデルでカラーバリエーションが豊富に用意されており、選ぶ楽しさがあります。

Playerシリーズのギターを…
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Gretsch「Electromatic」シリーズ

Gretsch Electromatic
Gretsch「G5210-P90 Electromatic JET Two 90 Single-Cut with Wraparound Tailpiece」
「グレッチ」はカントリー、ロカビリー、ロックンロールといったジャンルで絶対的な人気を誇る高級ブランドです。「エレクトロマチック」シリーズは同社の求めやすい価格帯モデルをリリースするラインナップで、グレッチの豊かなサウンドや突き抜けたかっこ良さをしっかり継承しています。
グレッチは内部に空洞を持つボディ構造に深いこだわりを持っており、Fホールを持たないJETのようなモデルであってもボディ材に空洞を開ける「チェンバード構造」を採用しています。そのため本体は見た目以上に軽量で疲れにくく、エアー感を帯びた豊かな響きが得られます。


Gretsch Electromaticシリーズのギターを、ギター博士が弾いてみた!

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万能!モダンギター

現代的なコンセプトで設計されたモダンギターは、高い演奏性や幅広いサウンドバリエーションなど、さまざまな音楽を奏でる道具としての守備範囲の広さを持っています。それでいてトラッドなギターのテイストも大事にしており、過去があったから現在の姿がある、ということがわかります。

モデル名 価格帯 ピックアップ サウンドの特徴やセールスポイント

YAMAHA「PACIFICA 112」
3万~3.5万 SSH(リアはコイルタップ可能) サウンドの守備範囲が広く、カラバリ豊富。

YAMAHA
「PACIFICA 612VⅡX / 612VⅡFMX」
7万~7.5万 セイモア・ダンカン社製SSH(リアはコイルタップ可能) 高品位なパーツで武装。基本性能が高く、顔つきが大変良い。

YAMAHA「REVSTAR RSE20」
5.5万~6.5万 ハムバッカー2基&ドライスイッチによるバリエーション チェンバー構造ボディにより、軽くて良く鳴る。左用あり。

RYOGA「LE」「LEC」シリーズ
5万~7万 SH 重量バランス&演奏性共に高く、シンプル操作でプレイに集中できる。

PRS 「SE CE 24」
9.5万~10万 HH(コイルタップ可能) 基本性能が極めて高く、美しいルックスにウットリできる。左用あり。

Ibanez「AZES」シリーズ
4万~4.5万 SSS/SSH(特殊配線により音色倍増) 演奏性、メンテナンス性ともに高い。左用あり。

価格は2023年12月時点

YAMAHA Pacifica 「112 シリーズ」、「612VⅡX / 612VⅡFMX」

ヤマハ・パシフィカ112

ヤマハの「パシフィカ」は、どんなジャンルでも演奏できる柔軟性と演奏性、そして高いコストパフォーマンスを実現した、YAMAHAの代表機種です。そのベーシックモデル「112」シリーズは、今回紹介する中で最も求めやすい「3万円近辺」というところまで価格を圧縮したギターです。しかしその内容は、エレキギターの伝統を受け継いだスタイルに、現代的な使い勝手の良さや弾きやすさを盛り込んだ本格派です。


YAMAHA PACIFICA112で、エレキギターはじめよう!

ピックアップは「SSH配列」で、シングルコイルの繊細な音も、ハムバッカーの太く力強い音も出すことができます。トーンのツマミには「コイルタップ」のスイッチが仕込まれており、リアのハムバッカーをシングルコイルのように使用することもでき、これ一台でさまざまな音楽ジャンルに挑戦できます。
ネックは細めで、初心者や女性、手の小さい人でも握りやすく弾き易いというのも大きなポイントです。

Pacifica 112シリーズを…
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PACIFCA 612VⅡX

「612VⅡX」および「612VⅡFMX」は、パシフィカの最上位機種です。高い基本性能がありながら「定価7万円台」という高いコストパフォーマンスが評価され、プロミュージシャンにも多く愛用されています。

ギター本体は小ぶりなボディと適度にスリムなネックで弾きやすく、ハイポジションでの演奏も余裕です。パーツ類には、各分野における有力ブランドの製品を採り入れています。セイモア・ダンカン製SSH配列のピックアップは、繊細で煌びやかなシングルコイルサウンドと野太いハムバッカーサウンドをカバーするチョイスです。センターピックアップがリバース仕様(逆巻き&逆磁極)となっているため、リアピックアップとのミックス(ハーフトーン)時にはハムノイズを除去する「ハムバッキング効果」が得られます。また、この時にリアのハムバッカーが自動的にコイルタップ、リア単体の時には別のスイッチでコイルタップが使用できる特殊配線により、シンプル操作でカンタンに欲しいサウンドへとアクセスできます。

グローヴァー製のロック式ペグ、ウィルキンソン製のトレモロユニット、グラフテック社製の人工象牙BLACK TUSQナット+リテイナーという組み合わせは、チューニングの維持と美しいサウンドを作る、高級なギターの定番仕様です。


エレキギターの一つの完成形、YAMAHA PACIFICA 600シリーズ7機種を弾いてみた!

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YAMAHA REVSTAR RSE20

YAMAHA REVSTAR RS420 RS420

「レブスター」は、「カラフルなボディーカラーにパワフルなハムバッカーを2基搭載したエレキギター」という定番仕様を、YAMAHA流に具体化したギターです。どことなく懐かしいレトロな雰囲気、必要なものをシンプルにまとめた機能美というコンセプトは、オートバイの改造思想「カフェレーサー」から着想を得ています。シンプルでありながら個性的で、演奏性も重量バランスも高い次元させた設計は、世界的なデザイン賞をいくつも受賞するほど高く評価されています。

求めやすい価格帯の「RSE20」は、マホガニーネック、チェンバー加工が施されたマホガニーボディ、ローズウッド指板という正統派の木材構成、アルニコVマグネットを使用した本格的なハムバッカー・ピックアップ2基、ストップテールピース&TOMブリッジという仕様です。このタイプのギターとしてはオーソドックスな基本設計ですから、このギターでギターの構造やメンテナンスについて学んでいくことには大きな意義があります。

トーンノブには、「ドライスイッチ」が仕込まれています。これはハムバッカーの本来持っている太いサウンドを、細く鋭いサウンドに切り替えることができる特殊配線です。よくあるコイルタップとは一味違った、このギターならではのサウンドバリエーションが得られます。


YAMAHA PACIFICA vs REVSTAR:万能なPACIFICA 112V/112VM、滲み出る個性のREVSTAR RS420/RS320、4機種を比較してみた!

REVSTAR RSE20を…
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参考記事:
YAMAHAパシフィカのフラッグシップ「PACIFICA600」シリーズ特集
《シンプルかつ高性能、滲み出る個性》YAMAHA「REVSTAR」 シリーズ
YAMAHA公式サイト:
ヤマハ | PACIFICA – エレキギター – PAC100 Series
ヤマハ | REVSTAR – エレキギター – 製品ラインナップ

RYOGA「LEシリーズ」

RYOGA SKATER LE/HORNET LEC 上:RYOGA SKATER LE
下:RYOGA HORNET LEC

RYOGA(リョウガ)」は、「ライブ演奏で頼りになるギター」を追求しているブランドです。飛んだり跳ねたり走ったりといった動きの大きいステージングも邪魔しない「エレキギターとしては驚きの軽さ」を実現、またスベッスベのナイロンストラップで吊ってもちゃんと弾きやすい位置に落ち着く「重量バランスの良さ」があり、日ごろの練習でも非常に弾きやすいギターをリリースしています。

「LE」は、RYOGAのコンセプトはそのままに企業努力で価格を圧縮したシリーズです。いまのところ「ホーネット」と「スケーター」の2タイプがリリースされており、ボディ材とボディ形状、操作系の配置などでキャラクターが分かれています。それぞれ個性的なボディ形状ですが、バランスと演奏性が徹底的に考え抜かれており、ハイポジションも大変弾きやすくなっています。

両機に共通する「フロントにシングルコイル、リアにハムバッカー」というピックアップ配列はシンプルですが、サウンドバリエーションとしては十分です。選択の幅をあえて絞ることで演奏中に迷うことをなくした、扱いやすい設計です。またこのピックアップは、このシリーズ専用に開発されたもので、楽器としてのクオリティに妥協はありません。


初めてのエレキギターにおすすめ!RYOGA LEシリーズ

RYOGA LEシリーズを…
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参考記事:
初めてのエレキギターにおすすめ!RYOGA LEシリーズ

PRS 「SE CE 24」

SE CE 24 SE CE 24 Blood Orange

PRS「SE CE 24」は、PRS定番のスタイルをボルトオンジョイント構造で再構築したモデルです。ボディとネックをネジ留めで接続することで立ち上がりの早いレスポンスが得られるほか、他モデルのセットネック工法より価格を抑えられるメリットがあります。
ネック接続以外のスペックは上位機種「SE Custom 24」と同じで、フレイムメイプルをあしらったボディの美しいルックスに24フレットの広い音域、コイルタップ可能な幅広いサウンドバリエーション、PRSオリジナルのトレモロユニットも備え、エレキギターでできることのほぼすべてをこの一台でカバーできます。左用もリリースされており、隙がありません。


The SE CE 24 | Demo | PRS Guitars Japan


ギター博士が弾いたのは、上位機種「SE Custom 24」。

PRS SE CE 24を…
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参考記事:
PRS「SEシリーズ」ってどうなの?特徴やライナップを調べてみた

Ibanez AZESシリーズ

Ibanez AZESシリーズ

アイバニーズ(Ibanez)AZESは、楽器としての音の良さや弾きやすさ、また扱いやすさまで考え抜き、かつ手に入れやすい価格を達成した新発想のギター。ジャンルや現場を選ばないルックスとサウンド、あらゆる演奏にチャレンジできる演奏性、この二つが共存したシリーズとなっています。これまで初心者向けギターと言うと、企業努力で価格圧縮したモデルが大多数でした。これに対して「AZES」は、初心者がギターのどこに悩みやすいかをしっかり考え、また上達に何が必要なのかを深く考えた、まさに初心者に向けた設計になっています。

AZESシリーズを…
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参考記事:
《ギタリストへの扉が開く》Ibanez「AZES」シリーズ

メタル・ミュージックを弾くならコレ!

メタル・ミュージックはいつの時代でも、最も攻撃的なサウンドを放ち続けてきました。メタルに特化したギターもトラッドなギターの末裔でありこそすれ、見た目にもサウンド的にもアグレッシブな方向へと進化を続けた攻撃性が大きな特徴です。また専用機としての洗練されたスマートさも魅力です。

モデル名 価格帯 ピックアップ サウンドの特徴やセールスポイント

Ibanez「RG350ZB」
6万~7万 HSH(ハーフ時に自動コイルタップ) 繊細な音も出せるので、他ジャンルへの挑戦も可能。

Jackson「JS32 DKA」
6万~7万 HH(コイルタップ非採用) メタルに全力を注げる力強いサウンドとルックス。左用あり。

Grassroots「G-HR-55FX」
5万 HH(コイルタップ可能) スルーネックのようなネック接続で、ハイポジ快適。

価格は2023年12月時点

Ibanez「RG350ZB」

アイバニーズの代表モデル「RG」は、メタル・ミュージックを念頭に据えた高い演奏性と質実剛健なデザインとを併せ持つモデルです。「RG350ZB」は厚みを抑えたネック、大きなフレット、丸く整えたジョイント部、大きく取ったカッタウェイを持ち、高速のリフやテクニカルなギターソロに良好な演奏性があります。可動域の大きなトレモロユニットは、同社オリジナルの「ゼロポイント・システム(ZPS)」搭載により使わないときにはしっかり安定します。
HSH配列のピックアップは5WAYセレクタースイッチの操作でシングルコイルのハーフトーンを出すこともできますから、メタル以外にもさまざまなジャンルに挑戦できます。

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Jackson「JS Series Dinky Arch Top JS32 DKA」

ジャクソン(Jackson)はメタルの貴公子ランディ・ローズ氏のギターを作ったことから発足した、まさにメタルの歴史とともにあったブランドです。代表機種「ディンキー」は小ぶりなボディのボルトオンジョイント仕様機で、今や近い仕様の他社製ギターもディンキーと呼ばれています。
ジャクソンならではの「殺る気満々」なルックスが印象的な「JS32 DKA」は、さまざまな独自機構で速弾きに特化した「スピードネック」と弾き手の身体に優しいアーチ型のボディ加工による、メタル系の演奏が弾きやすいギターです。コイルタップ非採用という仕様からは「細い音は不要」という強い意志が伝わってきます。それだけ操作や配線がシンプルになるので、操作に迷いにくく、かつストレートなサウンドが得られます。

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Grassroots「G-HR-55FX」

グラスルーツ(GrassRoots)は日本の高級ブランドESP傘下にある、ワンランク上のエントリーモデルをリリースするブランド。「G-HR-55FX」は、ESPの看板機種「Horizon(ホライゾン)」を出発点にしたモデルです。抱えやすい曲線を描くボディにメイプル3層の強固なネックをセットインした、高級仕様のギター本体が特徴です。ネックの根元部分までスリムに処理されているので、ハイポジションでもラクに運指できます。
固定式ブリッジはアームによる表現ができない代わりにタイトでストレートなサウンドが得られ、またチューニングや弦交換がスムーズにできるという大きなメリットがあります。トーンノブにコイルタップ起動スイッチが仕込まれており、シングルコイルの澄んだ音も使用できます。

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ギター選んだ!

以上、1本目にお勧めするエレキギターを紹介していきました。お気に入りの一本を選んで、最高のスタートを切ってくださいね。

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