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「東京カランコロン」ギタリスト”おいたん”インタビュー

東京カランコロンのギタリスト「おいたん」

2016年1月20日に2枚組フルアルバム「noon/moon」をリリースする”東京カランコロン”のギタリスト”おいたん”さんインタビュー、第3弾では楽曲中でのギターフレーズの作り方、ギターの練習の仕方など、質問に答えていただきました!

ギターフレーズの作り方について

──おいたんさんのフレーズはとても印象的だったり、独特なアプローチだと思うんですが、どうやって作ってるんですか?

おいたん フレーズを作る時は、あんまりギターを弾く事から入らずに、歌ったりすることが多いんです。それを録音したり、Logicで打ち込んだりしますね。例えばAメロのフレーズを考えるとしたら、その部分をひたすらループさせて、そこで指板を見ないで色んなフレーズを感じるままに弾いたりすることが多いです。自分でも何を弾いてるか分からないんですけど、ピンと来たところはチェックしておくんです。それを後から客観的に聞き直して、使えそうなパーツをくっつけたりすることも多いですね。

僕は即興音楽も好きだし、ガチガチに作り込んでいる音楽、どっちも好きなんです。なので、まずフレーズを作る時はフリースタイルというか、即興でやってみるんです。お互いの音を聞いて何が生まれるかっていう。やっぱりテンションって大事じゃないですか。「なんか楽しい」とか「なんかいい感じになったよね」とか。それを繰り返していくうちに、メンバー毎になんとなくすり合わせをしていきますね。自分的に「おいしいな」と思っても、歌と合わせるとイマイチだったすることもよくあります。そういう即興性と構築性、両方を大事にしてますね。

ギターをはじめたきっかけ

──ギターを始めたきっかけは?

おいたん 僕は遅かったんですよね。大学に入ってからなんで18歳ですね。僕が中学生の時は、GLAY、L’Arc~en~Ciel、Luna Seaとかが全盛期で、僕の周りではGLAYが特に流行ってたんですよ。それで僕もやりたいな、とは思ってたんですけど、まぜてもらえなくて(笑)。高校の時もやりたいと思いながらもなかなか、、、
そんなこんなでなかなかギターを始めるきっかけがなかったんですけど、大学の入試が指定校推薦で12月には入れる事が決まったんですよ。「大学まで残り3か月あるぞ」と。それで、貯めたお年玉でEpiphoneのレスポールを買って、当時のギター雑誌の”BANDやろうぜ”、とか”GIGS”とかを見ながら練習を始めたんですよ。
ただ3カ月しかないから、とりあえず自分の好きな音楽は置いといて、その時に流行ってる曲を調べて、みんながコピーしてる曲を練習したんです。大学に入った時になめられないように。「俺、前からやってたぜ?」みたいな(笑)。

──具体的に何を練習したんですか?

おいたん 当時はメロコアブームだったんで、Hi-STANDARDとかBRAHMANなんかを練習しました。その成果もあってか、大学の音楽サークルに入った時には初心者だったのはバレなかったですね。「昔からやってましたけど?」みたいな(笑)。
その入った音楽サークルの先輩達にすごくかわいがってもらえて、とても居心地がよかったんですよ。その先輩達に色んな音楽を教えてもらいました。当時はLINKIN PARK、NINE INCH NAILS、KORNとかハードコアが流行ってましたね。初めてやったコピーバンドはMINOR LEAGUEっていう日本のハードコアバンドでした。

それからJUDY AND MARYのコピーもやったりしたんですが、ポップスのギターがとてもかっこいいなと思うようになったんですよね。それから色々聞いていくうちに、特にギタリストの名越由貴夫さんのギターがすごく好きになったので、CHARAさんのCDを聞いたりもするようになりました。

所属していた音楽サークルには色んなジャンルの音楽に精通した人がいて、ポップスの他にも70代好きの先輩がいたりしてJANIS JOPLIN、LED ZEPPELIN、JIMI HENDRIXとかを勧めてもらったんです。この時代の音楽って半分インプロ(インプロビゼーション=即興)みたいなとこがあるじゃないですか。枠だけがある程度が決まっていて、自由に演奏している部分が多かったり。今でも即興性のある音楽が好きなのも、この時代の音楽の影響が大きいですね。

音楽サークルの先輩達からは吸収することがとても多くて、その先輩達がいなかったら今の自分はなかったと思います。


東京カランコロン / スパイス【MusicVideo YouTube ver.】

普段している練習方法について

──ギターを始めた頃はどんな練習をしてましたか?

おいたん 最初はスコアを買ってコピーをばっかりしましたね。その頃の流行ってるバンド系の音楽は、大体スコアがあったんので。それから名越由貴夫さんがすごく好きなこともあって、Salyuさんとかすごく聞いてたんですけど、Salyuさんのスコアとかは無いんですよ。それでも、どうしてもSalyuさんのコピーバンドをやりたかったので、頑張ってギターだけじゃなく他のパートも耳コピしてメンバーに教えたりしてました。ただ楽譜が書けるわけじゃないので、なんとなくメンバーに伝えることしかできなかったんですけど。

それと、最初の頃は教本を見ながらスケール練習もしたんですが、披露する事がなかったので、あんまり身に付かなかったんですよね。その代わりに、視覚的に一音飛ばしで弾いたりしたら面白いかなぁとか考えて、自分でなんとなく弾いたりしてました。今思うと結果的にそれはホールトーンスケールだったりするんですが。実は未だにスケールとかよく分からないんですよ(笑)。

──今はどんな練習をやってますか?

おいたん クリックに合わせてひたすら1弦5フレットからと半音ずつ弾いていくトレーニングとかですね。速いテンポだけでなく、テンポ40くらいでもやったりします。知り合いに聞いたんですけど、ピックがちょっと減ってたりするだけで弾き方って変わるらしいんです。ちょっとストラップが短かったり、ちょっとお腹が痛かったり(笑)。日によって弾き方って変わっちゃうんだと。それを自分でもすごく実感するので、毎日調整してあげるというか、「今日の俺どうだ?」っていう調整をしないと、いつの間にか変なクセが付いちゃう気がするんです。それとビブラートにあんまり自信がないので、リズムに合わせて色んな譜割りで弦を上下させる練習なんかもしてます。正直、あんまりスケールを練習したり、速さに挑戦したりすることはないんですよね。

──スケール練習はやらないんですか?

おいたん そうなんですよね、、、これから頑張ってやろうとは思ってるんですが(笑)。

──ギターを始めたいと思っている人に何かメッセージを頂けますか?

おいたん まずは、ギターを楽しんで弾くための「目的」を作って欲しいですね。その「目的」っていうのは「あの人のギターカッコいい!」とか、「あのバンドみたいになりたい!」っていうのでいいと思います。漠然と「上手くなりたい」っていうのも分かるんですけど、それだけだと終わりがないというか。ギターを弾く上で、「これができなきゃダメ」とか「これができたらプロ」みたいなのって無いじゃないですか。
理論やテクニックはもちろん大事なんですけど、それが「目的」になっちゃうことで、楽しくなる人もいれば辞めちゃう人も出てくると思うんですよね。理論やテクニックはあくまで表現する道具の一つであって、それ以前に、まずはバンドを組んで披露する場所を作ることが大事だと思います。「仲間がいる」「人に見られる」っていう事は絶対刺激になると思うんですよね。

「アンプから音を出したら楽しいな」とか、「ここでファズを踏んだらおもしろいな」とか。そういう事の方が大事なような気がしてて。

そういった「自分が楽しめる目的」を作って頑張って続けてほしいです!