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スティーヴィー・レイ・ヴォーン(Stevie Ray Vaughan)

スティーヴィー・レイ・ヴォーン(Stevie Ray Vaughan)

スティーヴィー・レイ・ヴォーンは、マイク・ブルームフィールド、エリック・クラプトンジミ・ヘンドリックスらと同様の足跡を歩んできました。彼の大きな役割は、ロックが主流として存在する中、ブルースを活性化させる象徴となった事です。MTVが席捲した80年代ミュージック・シーンに、ギミックなしのストレートなブルース・ロックで楔を打ち込みました。

“あ・うん”の呼吸のバンド、ダブル・トラブルをバックに、ボロボロの ストラトキャスターを弾きまくる姿は、デジタル・サウンド全盛の時代に、生身のパワーを思い出させました。そして、ブルースをベースにしながらも、その枠を飛び越えるアグレッシヴなギター・プレイで、若い世代の目を黒人伝統音楽に向けさせた功績は余りに大きいでしょう。また、重度のドラッグ中毒からカムバックした・キャリアの絶頂期に 35歳の若さで亡くなってしまう、、、などの軌跡も、彼が"伝説のギタリスト"と称される所以でしょう。 その死後もベスト・アルバムやトリビュート作品が次々と発表され、どれもが好調なセールスを記録。彼のプレイ・スタイルを信奉してやまないフォロアーが続々と現れています。

ブルースがもっている音の真髄、魂を彼ほど忠実に飾り気なくプレイできるギタリストは、確かにほかには見当たりません。その演奏スタイルはエレクトリック・ブルースの一つの頂点と考えられており、後進の音楽家に巨大な影響を与え続けています。


Stevie Ray Vaughan & Double Trouble – Love Struck Baby (Live at Montreux 1982)

Biography

1954年10月3日 生 米テキサス州ダラス

3歳年上の兄ジミー・ヴォーンの影響で幼い頃からブルースに親しみ、8歳(7歳の説も)からギターを弾き始めます。
13歳の頃には兄のバンドであるテキサス・ストームに加入、しかしこの時の彼はベースの担当だったといいます。1972年春、活躍の場を求めオースティンへ移住。同年夏、後にダブル・トラブルでベーシストを務めるトミー・シャノンが在籍していたクラッカージャックに加入。73年夏にクラッカージャックを脱退。その後、ナイトクロウラーズ、コブラズ、トリプル・ストリート・レヴューを経て、78年に4人編制のダブル・トラブルを結成。バンドはライヴなどで人気を高め、スティーヴィーはいつしか地元で大きな人気を誇るギタリストになっていきました。


Stevie Ray Vaughan & Double Trouble – Cold Shot

彼の名が世界中に広がるきっかけとなったのは1982年7月スイスにて開催されたモントルー・ジャズ・フェスティバルへ出演したことでした。この時、観衆の中にデヴィッド・ボウイがおりスティーヴィーのプレイに惚れ込んだボウイは、自身のアルバム『Let’s Dance』(’83年)への参加を依頼したのでした。これを引き受けたスティーヴィーは、本作品のプレイが話題を呼び、同年遂に自身のアルバム、『Texas Flood」(’83年)をリリースします。この作品によりスティーヴィーは様々な音楽賞にて最優秀ギタリスト、最優秀ギター・アルバムなどを受賞、一気に名声を得ることになり、同時に当時停滞気味だったブルース・シーンに衝撃を与え現代のブルース・ヒーローとまで言われるようになったのです。 スティーヴィーの人気は高まる一方でアルバムのセールスにも繋がっていき’84年にはグラミー賞にノミネートされるまでにいたっています。

しかし、かねてからのドラッグ/アルコールの依存症に悩まされていた彼は’86年に体調を崩し入院生活を送る事になります。その後、依存症を克服したスティーヴィーは『In Step』(’89年)を発表しシーンへと再び返り咲きます。その後もジェフ・ベックと全米ツアーを行ったり、自身の兄であり尊敬するギタリストでもあったジミー・ヴォーンとのプロジェクト、ヴォーン・ブラザーズを結成するなど精力的な活動でファンを喜ばせます。

しかし運命の影は刻々と彼に近づいていました。1990年8月26日ウィスコンシン州のイースト・トロイ市アルペン・ヴァレーで行われたブルース・フェスティバルでエリック・クラプトン、ロバート・クレイ、バディ・ガイ、兄のジミー・ヴォーンと共演した後、移動のために乗ったヘリコプターが墜落し、エリック・クラプトンのボディガードを含む乗員全員と共に死去。

享年35歳。


Stevie Ray Vaughan & Double Trouble – Little Wing

ギタープレイの特徴

スティーヴィーの独特なトーンの秘密は、ギター弦にあります。
彼は所有ギターに一弦が.013から始まるかなり太い弦を張り、殆どの曲で半音下げチューニングにしていました。ネックは大きく反っていて弦高も非常に高く、彼のギターをてにした事がある人は一様に「とても弾けた物じゃない」「並みの握力では弦を押さえる事も出来ない」と言うほど極端なセッティングでした。
それが彼のパワフルなギター・サウンドを作り出す一因であることは間違いありません。また彼はティアドロップ形のピックの尖った部分ではなく丸い部分を弦に当てて弾いていました。

使用機材

使用エレキギター

スティーヴィー・レイ・ヴォーンの使用エレキギター
スティーヴィーのストラトキャスター「ナンバー・ワン」

スティーヴィー・レイ・ヴォーンのギターと言えば、ボディ・フィニッシュがボロボロに剥げ落ちた“ナンバー・ワン”の愛称を持つ’60年代初期製のサンバースト・フィニッシュ・ フェンダー・ストラトキャスターです。
このギターを、彼は70年代初期にオースティンにあったハート・オブ・テキサス・ミュージックという楽器点で入手したといいます。ネックは1962年12月製のDサイズでローズウッド指板のラウンド貼り。ボディは1963年製のアルダー。フレットは彼が「ベースフレット」と呼んでいたジム・ダンロップ社のいわゆるジャンボフレットである6100番。搭載されていたピックアップも1963年製フェンダーです。

Stevie Ray Vaughan Stratocasterを…
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使用ギターアンプ

活動初期はJBL社のK130スピーカーユニットが付いたフェンダー・ヴァイブロヴァーブやフェンダー・スーパーリヴァーブを主に使用していました。
レコーディングではフェンダー・ツイード・ベースマンやジャクソン・ブラウンが所有するハワード・アレキサンダー・ダンブル製作のSteel-String-Singer(通称マザー・ダンブル)などスタジオにあるギターアンプも使用したようです。活動後期はハワード・アレキサンダー・ダンブル製作のSteel-String-Singerを主に使用していました。

Fender Super Reverb – Supernice!ギターアンプ

使用エフェクター

アイバニーズ・チューブスクリーマー(TS-808、TS-9、TS-10)、VOX社のワウ、Dallas Arbiter社のFuzz Face(In Step録音時に使われたものは改造されたもので、現在はジョン・メイヤー(John Mayer)が所有している)、Tycobrahe社のOctaviaなどが定番で、コーラスやフランジャーもたまに使用されました。

スティーヴィー・レイ・ヴォーン エフェクター – Supernice!エフェクター
チューブスクリーマーってどんなもの?TS系オーバードライブ特集 – Supernice!エフェクター


Stevie Ray Vaughan – Full Concert – 09/21/85 – Capitol Theatre (OFFICIAL)

Discography

Texas Flood名盤

Texas Flood

記念すべきスティーヴィーの一枚目のアルバム。後年に渡るキャリアの基本的な部分は全部ここにあるといっても過言ではありません。

ストラトキャスターから繰り出されるこれでもかといわんばかりの図太い音は唯一無二です。デビュー作ですが、もう既に一聴してSRVと分かる自分自身のギタートーンを持っています。魂がとことんこもったブルースの教則盤みたいなアルバム。

1983年リリース作品

Couldn’t Stand the Weather

Couldn't Stand the Weather

2ndアルバム。4曲目の「VooDoo Chile」の演奏は圧巻で、このアルバム一番の山場となっています。「テキサスハリケーン」の名の通りの弦がブチ切れそうな演奏が堪能できる傑作。

1984年リリース作品

Soul to Soul

Soul to Soul

3枚目のアルバム。リース・ワイナンのキーボードはヴォーンのサウンドに深みを与え、ジャズやソウル色のより強いものへと押し上げました。

収録曲「SAY WAHT!」でスティービーは、 前代未聞の「ワウペダル+ワウペダル」という誰も考えたことのないエフェクターの使い方をしています(VOXのワウ・ペダル2つをガムテープで固定)。

1985年リリース作品

Live Alive名盤

Live Alive

スティーヴィーの真の実力を思う存分堪能できるライブアルバム。大音量で聞けば、スティービーのアンプから、彼の非常に強いビブラートで、弦とフレットが擦れる様な生々しい音が聴こえたり、息の合ったギター、ベース、ドラムの堂々たるグルーヴと、地鳴りのようなボーカルに心地よく圧倒されるでしょう。

1986年リリース作品

In Step名盤

In Step

CDジャケットもクールなSRVの最高傑作と呼び名も高い本作。最後の曲は13分にも及ぐ圧巻のライブ音源。最後のアルバムですが音楽的にもこれからを感じることのできる一枚。

1989年リリース作品

動画


本家を越えたのではないかと思う程、熱量の高いスリリングな演奏のジミ・ヘンドリックス「Voodoo Child」のカバー。