エレキギターの総合情報サイト

リンディーフレーリン(Lindy Fralin)のピックアップ

lindy-fralin

LINDY FRALIN(リンディ・フレイリン)はアメリカのヴァージニア州、リッチモンドに工房を構えるピックアップ専門メーカーです。創業者の「リンディ・フレイリン」を含む社員は計7人。ピックアップ製作のスペシャリストを集めた、小規模ながら大手ピックアップメーカーと肩を並べる「世界的メーカー」です。

1980年頃、リンディは独学でピックアップ製作を始めました。当時、彼は自身が使っていた65年製のストラトキャスターに搭載するピックアップを探していましたが、中々良いモデルが見つからず、結果的に自分で作ることになります。

まずはミシンとワイヤーを購入し、コイルを巻くための小さなワインダーを作りました。それがピックアップ製作の第一歩であり、それから納得のいくサウンドを作り上げるまでにおよそ「10年」かかりました。

創業したのは1990年ですが、それまでリンディは雑誌に広告を載せ、「ピックアップを巻き直す仕事」を行っていました。いわゆる「ヴィンテージギター」の価値が高騰した時期で、古いピックアップの修理が求められるようなったからです。

創業後は、「インターネット」の普及により、クチコミでLINDY FRALIN社の名前がどんどん広がっていきました。宣伝費を殆どかけずに、インターネットだけで認知度が高まったLINDY FRALINに対して創業者は、「本当にラッキーだった」と話しています。

LINDY FRALIN ピックアップの特徴

LINDY FRALINのピックアップは全製作工程が「手作業」で行われていることが特徴です。当然コイルは手巻きであり、巻き方にランダム性を加えることによって、機会巻きには真似のできない極上のサウンドを作り上げています。まさに「職人芸」と呼べるでしょう。
手巻きは品質管理が難しいと言われていますが、同メーカーの製品は「100年持つ」と創業者が自負しています。そのために全製品のコイルにワックスを塗り、振動や空気から保護しています。

LINDY FRALINが扱っているラインナップは少なめですが、全体的に「ヴィンテージサウンド」を追求しているモデルが多いです。手巻きだからこそヴィンテージギター特有の「枯れた音」を再現することができるのでしょう。他社メーカーよりも出力/コンプレッション共に低く、ピッキングや押弦の強弱でも音色が変化、ミストーンが目立ちやすいので、ある程度の技術がなければ使いこなせないと言えます。
60年代から70年代の渋いサウンドが好きなギタリストにオススメのピックアップメーカーです。

LINDY FRALINの定番ピックアップ

Real 54’s

Real 54

LINDY FRALINの定番モデル、1954年製のストラトキャスターに搭載されていたピックアップを再現した「Real 54’s」です。
特筆すべきは抜群の「レスポンス」で、低音弦(5~6弦)を弾けば低音が、高音弦(1~2弦)を弾けば高音がそのままアンプから飛び出してきます。音の「太さ」と「粘り」は大量生産されるピックアップには真似の出来ない、手巻きコイルならではといったところです。

また、ギタリストの「ピッキングニュアンス」をしっかり表現してくれるのも特徴です。繊細なアルペジオから音が暴れるコードバッキングまで、表情豊かな演奏をすることができます。ゲインは決して高くありませんが、非常に音作りがしやすいピックアップなので、メタル系以外なら殆どの音楽ジャンルで活躍することでしょう。

マグネット:アルニコ3
抵抗値(ネック側から):6.02/6.03/6.87 kΩ

A Lindy Fralin Blues Specialをamazonで探す

ストラトキャスター向けピックアップ

Blues Special

Blues Special

上記の定番モデル、Real 54’sをやや「重低音寄り」にしたのが「Blues Special」です。
このモデルはリードなどの単音弾きの際、「ミドル(中音域)のサステイン」がよく伸びます。ゲインはそこまで高くないものの、ミドル付近のサステインが十分にあるため、聴覚的にはゲインがあるように感じるユニークなモデルです。サステインに独特の「倍音」が加わっているため、自然とバンドアンサンブルの中から音が抜けるようになっています。コードストロークはもちろん、アルペジオやリードプレイで真価を発揮するモデルと言えるでしょう。

マグネット:アルニコ5
抵抗値(ネック側から):6.12/6.07/6.98 kΩ

A Real 54’sをamazonで探す

Vintage Hot Tall G

Vintage Hot Tall G

低出力のヴィンテージトーンを売りにしているLINDY FRALINにしては珍しく、「高めのゲイン」を持ったシングルコイルピックアップが「Vintage Hot Tall G」です。ローからプレゼンス(超高音)まで万遍なく出力する「ワイドレンジなサウンド」を持ち、音の粘りとサステインは同メーカーの中でも最高クラスです。
いわゆる枯れた音ではありませんが、ギター側のボリュームを絞れば再現することが可能です。ラウド系のジャンルには合わないかもしれませんが、音の暴れ具合といい、とてもワイルドなサウンドのピックアップです。

マグネット:アルニコ5
抵抗値(ネック側から):5.97/5.97/6.79 kΩ


ハムバッカー

Pure PAF

Pure PAF

オールドPAFの完全再現をコンセプトに開発されピックアップが「Pure PAF」です。いわゆる「PAFクローン系ピックアップ」は各メーカーから様々なモデルが販売されていますが、同メーカーのPure PAFは厳選したパールに磁力の弱いマグネットをあえて使用することにより、限りなくオールドPAFに近いサウンドを実現しています。

ヴィンテージサウンドを意識していることもあり、出力は当然低めです。しかし、オールドPAF特有の「艶」と「太さ」を忠実に再現しており、低出力ピックアップとは思えない「力強い音」を鳴らします。歪ませてもしっかりと和音を聴き取ることができる「音の分離感」も絶妙です。ヴィンテージPAFを求めている方は、一度試してみることをオススメします。

抵抗値(ネック/ブリッジ):7.5/8.0 kΩ

テレキャスター向けピックアップ

TELECASTER SET

60年代のテレキャスターを再現したピックアップが「TELECASTER SET」です。ベースは典型的な「テレキャスサウンド」ですが、高音域が絶妙に調整されており、ジャギジャギとしていながら「耳触りの良い音」に仕上がっています。

同時に「音の太さ」と「分離感」を強化しているのも大きな特徴です。所有しているテレキャスターを、ワンランク上にグレードアップさせたい方は交換を検討してみてはいかがでしょうか。

BROADCASTER SET

テレキャスターの前身である「ブロードキャスター」のサウンドを再現したピックアップが「BROADCASTER SET」です。1950年頃のモデルをベースとしており、出音はヴィンテージサウンドそのものです。

テレキャスターのようなキンキンとしたサウンドとは大きく異なり、レンジの広いリッチなトーンが特徴です。上記のTELECASTER SETがロックやブルース向けならば、BROADCASTER SETはソウルやファンク向けのピックアップと言えるでしょう。

P-90 SOAPBAR

LINDY FRALINが販売するP-90タイプのピックアップが「P-90 SOAPBAR」です。本家ギブソンのP-90よりワイドレンジなサウンドであり、音の輪郭がハッキリしているのが特徴です。出力は高めですが「ローノイズ」であるため、P-90特有のノイズに悩まされることもありません。音が暴れやすいP-90ですが、このモデルは比較的大人しく扱いやすいのでオススメです。