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Sugi Guitars

Sugi Guitarsのエレキギター

「スギ・ギターズ」はルシアー杉本眞(すぎもとまこと)氏により2002年に設立されたハイエンドギターのブランドで、長野県松本市に工房を構えています。

杉本氏は米国エルガー社にてリペアとメンテナンスを学び、帰国後フジゲンに入社、スティーヴ・ヴァイ氏やパット・メセニー氏ら名だたるプレイヤーのシグネイチャーモデルをはじめ、多くの有名ブランドの製品開発を手がけています。また米国フェンダー社が企業買収によって工場を失った1985年には「技術支援チーム」の一員として渡米しており、日本が誇る名工の一人として知られています。

フジゲンの職人として素晴らしいキャリアを積み上げてきた杉本氏でしたが、自身の理想よりも発注元の意図が優先されることに限界を感じ、また注文通りの製品を作っただけでは業界における自分の足跡としては不十分だという思いがつのっていたと言います。「自身の理想を結実させた設計で20〜30年後には銘器と称されるような製品を作り、皆に弾いてもらいたい」という一念で生み出されたラインナップは、杉本氏が永らく蓄積してきたアイディアが注がれており、また少数のクラフトマンによる丁寧な仕上げも相まって、内外で高く評価されています。
《将来ヴィンテージと呼ばれるギターを創りたい》Sugi Guitars 訪問インタビュー

Sugi Guitarsの特徴

sugi-guitars-headSH605 のヘッド部分

Sugiのギターは

  • 希少なウッドマテリアルを贅沢かつ惜しみなく使用
  • オリジナリティのある美しいたたずまい
  • ギブソンに近い、弦長24.7インチ
  • 少数精鋭のクラフトマンによる手仕事で製造
  • 各モデルに合わせてピックアップを自社製造
  • 順ぞり/逆ぞり両方に効くトラスロッド
  • ペグとブリッジには世界的に信頼のあるゴトー製を使用
  • ジャンルを選ばない汎用性のある素直なサウンド

と言った特徴がありますが、使用される木材、及び楽器としての基本性能に注目して紹介します。

トーンウッドを贅沢に使用

スポルテッドメイプル スポルテッドメイプルのDH496

Sugiのギターは木材に対する深いこだわりを反映させた、見た目の美しさとトーンを特徴としています。フィギュアドメイプルや希少なホンジュラスマホガニーといった有名な銘木に加え、地図の等高線を思わせる模様の美しい希少材(=スポルテッドメイプル)、指板材にはインド産ローズウッドに加えニカラグア産ローズウッド(=ココボロ)らが工場にストックされており、製品に惜しみなく使われます。

ギターを作る木材は音を作るものであると言う考えから「トーンウッド」という言葉が生まれています。Sugiのギターで使われる木材もこのトーンウッドとして扱われており、美しさを演出するトップ材においても音を作るための十分な厚みで使用されます。

メイプルネックには「アクアティンバー」と言われる希少材がセレクトされています。他のブランドで「タイムレスティンバー」と言うメイプル材が使われることがあり紛らわしいですが、基本的には同じものです。何十年、また何百年と水中で眠っていた木材を引き上げた希少材で、内部の樹脂がバクテリアに食べられるなどで除去されており、新たに製材した木材でありながら通常のメイプル材とは物質的に違う強度と音響特性を持っています。

こうしたマテリアルはギブソンやフェンダーなど世界中に大量に製品を流通させるような大企業では必要な量が確保できず、とても扱うことができません。このSugiのように少数のスタッフで一本一本製造する小規模なメーカーだからこそ扱えるものですが、やはり上質な木材の確保にはいつも頭を悩ませているようです。

楽器としての高い基本性能と上質なトーン

Sugiのギターは、多くのジャンルをカバーできる、また状態が安定しており信頼ができる優秀な楽器を求めるプレイヤーに支持されています。トーンウッドを使って丁寧に組み込んだギターはボディとネックがしっかり共鳴し、木の良さが伝わってくる豊かな鳴りを得ることができます。搭載されるピクアップも自社製造しており、楽器のトーンをトータル的にプロデュースしています。

プレイヤーが気にするネックグリップについても評価が高く、指板やフレットのエッジが美しく処理されており、いつまでも弾いていたくなるプレイアビリティがあります。

ローやトレブルの暴発を制御し、中域のおいしい所が豊かに主張してくる聞きやすいサウンドを持っており、ロックやポップスに限らず、ソウル/ファンク、ジャズ/ブルース、カントリー/ロカビリーなどあらゆる音楽で使用することができます。素直なキャラクターからエフェクタとの愛称も良好でサウンドの汎用性が高いため、スタジオミュージシャンのように色々なジャンルを演奏するプレイヤーに特に重宝されます。

Sugi Guitarsのラインナップ

Sugiギターにはスタンダードモデルの他に「ルシアーズ・チョイス」として気まぐれに制作されるワンオフ(一点もの)があり、またオーダーメイドも可能です。ルシアーズ・チョイスもスタンダードモデルの設計を踏襲しています。

デタッチャブルネック仕様

デタッチャブルネック仕様のDSシリーズは6弦側のカットが控えめで、シングルカッタウェイに見えなくもない独特のダブルカッタウェイを外観上の大きな特徴とするモデルで、指向に合わせて仕様に違いのある2モデルがリリースされています。

DS496

DS496C 5AQM/AT/SSH/324 Bahama Blue Burst DH496C 5AQM/AT/ASH/SSH/BHB

うっすらカーブを描くフィギュアドメイプルトップが美しいモデルで、メイプル&マホガニーボディ、アクアティンバーメイプルネック、オリジナルのオープンタイプハムバッカーが2基という構成です。ハムバッカーはボディに直接ネジ留め(=ダイレクトマウント)されており、通常のエスカッションマウントよりも硬質で引き締まったサウンドになります。またコイルタップ可能な5点式ピックアップセレクタにより、サウンドのバリエーションが確保されています。

DS499

Sugi Guitars DS499

アルダーやバスウッド、アッシュをボディ材にしたモデルで、コンター加工のあるフラットトップ、操作系をプレートにマウント、SH配列のピックアップをピックガードマウントさせています。またトーンポットがリアのコイルタップを兼ねています。

このDS499をベースした「Rainmaker(=RMG)」はカリフォルニアで作られる海外仕様で、ストラト的な片側6連ペグ仕様のヘッド、テレキャスターと同様のサイズのフロントピックアップ、という仕様になります。

セットネック仕様

セットネック仕様のSHシリーズにはシングルカッタウェイとダブルカッタウェイの二つがあり、いずれもマホガニーネックになっています。

SH485

Sugi Guitars SH485

レスポールライクな外観を持つモデルですが、ボディ内部がくり抜かれており(=ホローチャンバー加工)、軽量で豊かな鳴りが得られます。また5点式ピックアップセレクタにより、シングルコイルのサウンドも得ることができます。

SH605

sh605

sugi-guitars-sh605 引用元:http://www.sugiguitars.com/jp/sh605/

6弦側に若干ボリューム感のある非対称ダブルカッタウェイのモデルで、緩やかなアーチを描くフィギュアドメイプルのボディトップが目を引きます。エスカッションマウントされたカバードのハムバッカーそれぞれにヴォリュームとトーンが付き、3点式トグルスイッチで切り替えます。ギブソンを意識したモデルのようで、コイルタップはついていません。

Too good to be…

「Too good to be…(=…のくせに、品質が良すぎる)」は「好奇心は持っているだけじゃもったない」をテーマに、自由な発想で今までに無い楽器を作るために立ち上げられたプロジェクトです。第一弾となった「Corsair(コルセール。国の認可を持った海賊の意)」は、元東京事変のヒラマミキオ(晝海幹音)氏とのコラボレーションで開発された、グレッチを彷彿させるギターです。


ヒラマミキオ × CORSAIR

ビグズビートレモロ、TVジョーンズピックアップといったグレッチの必須スペックで武装しつつ、特にグレッチの泣き所(=愛用者にとっては可愛らしいポイント)であったチューニングの不安定感を改善させることで、ルックスが格好良く現場にも強い、頼もしい道具になるギターに仕上がっています。

Sugi Guitarsの主な愛用者

ミヤ(MUCC、1979-)


ムックはメタル/ハードロックを基調とし、エレクトロニカや民族音楽、ダンスミュージックなど、多岐に渡るジャンルのサウンドを展開しています。このバンドのギタリストであるミヤ氏は6弦と7弦を使い分けるスタイルですが、6弦ではSugiをメインに使用しています。

休日課長(ゲスの極み乙女。)


デビューから3年足らずで幕張メッセ2デイズ公演を実現させた勢いのあるバンドを支える安定したベーシストで、デビュー当時は会社員でした。オーダーメイドのベースを使用しており、工場に視察に行った様子が雑誌でレポートされています。