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PRS Custom 24

PRS Custom 24

ポール・リード・スミス(以下、PRS)の「Custom(=カスタム) 24」は、1985年の鮮烈なデビュー以来PRSの数あるラインナップの中で最も人気が高く、多くのギタリストにとって憧れの楽器になっています。美しいたたずまいとプレイアビリティ、そして幅広いサウンドキャラクターによって、このCustom 24で仕事をバリバリこなすプロミュージシャンも大変多くいます。高級(PRSとしては普通)グレードである「Core Model(=コアモデル)」だけでなく、廉価版となるS2やSEでもCustom 24はリリースされており、PRSを代表するモデルとなっています。ここではそのCustom 24にスポットを当て、その魅力を紹介していきましょう。

Custom 24の特徴

名前の由来

”Custom”の意味

PRS Standard 24 PRS Standard 24

PRSのギターはモデル名が仕様を暗示しているものが多くありますが、Custom 24もその一つです。現在では廃盤となっており中古市場でしか見られませんが、オールマホガニーボディの「Standard(=スタンダード) 24」をベースとし、ボディトップに美しいメイプルをラミネイトするという抜本的な改造(=カスタム)を行なったのがCustom 24というわけです。Standard 24は木目を塗りつぶす塗装が基本でしたが、Custom 24では美しいメイプルの模様をアピールするためシースルー塗装が基本となっています。

ちなみに現在Standard 24はS2でピックガード付きモデルが、SEでピックガードレスモデルがリリースされていますが、本来のStandard 24はピックガードレス仕様です。

”24”の意味と意義

また、「24」という数字は24フレット仕様であるという意味です。PRSは24フレットのギターと22フレットのギターを生産しており、Custom 24に対してCustom 22というモデルがありました。このCustom 22もCustom 24の人気に押されて一時期廃盤になっていましたが、現在ではCustom 24と異なるキャラクターのギターとして復活しています。

Custom22 と Custom24 の違い

Custom22 と Custom24 の違い 上半分:2013 Custom 22、下半分:2014 Custom 24

22フレット仕様なのか24フレット仕様なのかの違いは一音分の音域だけではありません。PRSは指板に隣接するようにフロントピックアップを配置しますから、22フレットと24フレットでフロントピックアップの位置が大きく異なり、サウンドに大きな違いが出ます。

22フレット仕様のフロントPUはふくよかで甘いトーンになる傾向があり、メイプル&マホガニーボディ、マホガニーネック、2基のハムバッカーという仕様と相まってレスポールに近いトーンキャラクターになり、レスポールに慣れているプレイヤーにとって使いやすいサウンドが得られます。

一方24フレット仕様のフロントPUは2センチほどセンターに寄って配置されますから、やや引き締まったブライトなキャラクターになります。これはモダンなサウンドを必要とするプレイヤーにとっては「リアピックアップのトーンとの違いがはっきりとわかるが、違いすぎていないから使いやすい」と感じられることが多くあります。

こうした違いから、Custom 22では伝統的なサウンド傾向に見合ったピックアップが、Custom 24では現代的なトーンを狙ったピックアップがセレクトされます。2011以来Custom 24に搭載されている59/09ピックアップはヴィンテージトーンを追求した設計ですが、これも現代の志向にのっとったセレクトです。
また、PRSの鬼のような設計はここにとどまらず、ボディ形状にも若干の変化をつけています。Custom 24がCustom 22の指板を延長しただけのデザインに見えないのは、両者のボディ形状が等しく美しく見えるように、それぞれ別に設計されているからに他なりません。

Custom 24のサウンド

「バーサタイル(=何でもできる)」を目指しているPRSのギターは、レスポールのようにどっしりと太く粘っこいとか、テレキャスターのように鋭く立ち上がるとか、そのような際立った個性を持つ指向から敢えて距離を置き、

  • 分離とまとまりのバランスがよく、クリアに美しく響くこと
  • トレブルやローの暴発を抑えて中域が豊かに主張する、抜けのよい聴きやすいトーンを出すこと

といった「音を出す道具として便利なサウンド」を狙って設計されています。ローの響きが整理されていることから「音が軽い」と言われることもありますが、これはバンドアンサンブルにおいても埋もれてしまうことがない「抜け」を生み出すバランスを狙った結果です。Custom 24もこのPRSサウンドにのっとっており、メイプル&マホガニーボディの特徴である温かく明瞭な弦振動、24フレット仕様により引き締まったフロントピックアップのトーン、またトレモロ搭載によりストラトキャスターの様な軽やかな立ち上がりのあるキャラクターを持っています。

Custom 24のラインナップ

Custom 24

Custom 24

PRSを象徴するモデルであり、また以下に続く各モデルの原型でもあります。美しさと機能美、そして多才なサウンドを両立させている設計は、確かにフェンダーやギブソンの影響が大きいとは言え、エレキギターのもう一つの完成形を示しており、他のブランドの手本にもなっています。
フィギュアド若しくはフレイムメイプルが貼られたボディトップは滑らかで立体的なカーブを描くよう成形されており、木目の美しさを一層際立たせます。オプションとして、模様の非常に美しい「10top」を選択することもできます。
ボディバック、ネック共にマホガニーでローズウッド指板という仕様はギブソンゆずりですが、2015年モデルのCustom 24はヘッド一面にローズウッドの化粧板が貼られて指板との一体感が演出され、大変高級感のある外観になっています。化粧板が付けられるのは、Custom 24シリーズの中では本家のこのモデルだけです。
かつてPRSの大きな特徴であった「ロータリースイッチを使用したピックアップセレクタ」は廃止となり、そのかわりストラトキャスターを彷彿させる5点レバースイッチがマウントされています。この5点スイッチではそれぞれのハムバッカー単体、ハムバッカー同士のハーフトーンに加え、リアハム+フロントシングルのハーフ、リアシングル+フロントシングルのハーフを得ることができます。ピックアップには50年代のヴィンテージピックアップに可能な限り迫った「59/09」がマウントされています。

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“Floyd” Custom 24

Floyd Custom 24

より激しいプレイ、またよりテクニカルなプレイをサポートするためにアレンジを加えたCustom 24で、オリジナル・フロイドローズをマウントしていることが最大の特徴になっています。しかしそれだけではありません。ネックにかかる弦のテンションが大きく動くことから、この変化に耐えるためにネック材はメイプルに変更、ピックアップは専用に開発されたメタル仕様ピックアップを搭載、指板は精悍なエボニーに変更するなど、本来の仕様を大幅に変更することで、ハードロック/ヘヴィーメタルのプレイヤーに特にアピールする仕様になっています。5点レバースイッチの仕様はCustom 24と同一で、トーンバリエーションに富んでいますからハードな音楽性に限らず幅広いジャンルで使用できます。

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S2 Custom 24

S2 Custom 24

廉価版であるSEと通常版(=Core Model)のちょうど間のグレードとして近年デビューしたS2シリーズの中にも、Custom 24はラインナップされています。S2版はメイプル&マホガニーボディ+マホガニーセットネック、ローズ指板、ロッキングチューナーという基本的仕様はそのまま受け継いでいますが、トップのフィギュアドメイプルは「ベベルド」と言ってエッジを斜めにカットしており、コアモデルとの外観上の大きな違いになっています。
コントロール系はオリジナルと異なっており、3点レバースイッチでピックアップを切り替え、トーンポットが両方のピックアップをタップするスイッチになっています。

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SE Custom 24


PRS SE Custom24をギター博士が弾いてみた!

動画でもお馴染みのSE版Custom 24は、S2版のモデルとなったベベルドトップで、またメイプルネックになっています。廉価版であるためペグにロック機能はありませんが、すべてのパーツがPRSによる設計のもとに製造されています。ピックアップはPRSのかつての代表的ピックアップであったHFSトレブル(リア)とヴィンテージベース(フロント)をSEシリーズ専用にアレンジしたものが採用されており、バンドサウンドの中でも埋もれないくっきりとした明瞭なサウンドキャラクターを持っています。タップしたサウンドも決してオマケではない使えるサウンドになっており、これは以下に続く7弦仕様とフロイドローズモデルにも同様に搭載されています。
2015年モデルは上記S2モデルと同様に3点セレクタスイッチとトーンポットに仕込まれたコイルタップスイッチが搭載されており、豊富なサウンドキャラクターを持っています。

7弦仕様はハードテイル(=トレモロレス)になっており、トレモロシステムを搭載させるためのザグりが開けられていない分だけ弦振動のダイレクト感が強調されています。

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SE “Floyd” Custom 24

SE Floyd Custom 24

上記SE Custom 24にフロイドローズ・トレモロユニットを搭載させたモデルですが、コアモデルと異なり基本仕様はあまり変更されておらず、ネック材がマホガニーになっていることのみにとどめられています。ですからハードロック/ヘヴィメタル方向に行かないプレイヤーも安心して使用することができます。

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SE TORERO

SE TORERO SE TORERO

このフロイドローズ仕様を一層ハードロック/ヘヴィメタル方向にアレンジしたモデルが「SE TORERO」で、

  • 24フレットメイプルスルーネック、インレイの無いエボニー指板
  • メイプル+マホガニーのフラットトップボディで、スリムになるようにボディシェイプを若干変更
  • フロントにEMG81、リアにEMG89という、ヘヴィメタル王道のピックアップ構成

ここまでいじるか、という抜本的な仕様変更によって、ハードロック/ヘヴィメタルに特化した全く新しいPRSギターになっています。

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