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コントロールポットの交換・改造方法

コントロールポットについて

語感から「ポッド」と呼んでしまいたくなりますが、「分圧器(英:potentiometer)」の略なので、「ポット」が正解です。軸を回す事で抵抗値を変化させるための回路で、主にヴォリュームとトーンに使用されます。アクティブ回路ではブースタやイコライザなど、色々な使い道がありますが、ここではヴォリュームとトーンに注目し、ちょっとした豆知識を紹介します。

ポット本体に関する豆知識

SCUD CTS製ポット
CTS-A250-S

国産の電気部品は世界的に高く評価されていますが、ギターで使用されるポットはアメリカのCTS社やCRL社製のものが定番になっています。軸のぶれない堅牢な作り、電気信号の伝導性など部品としてのクオリティは国産が上回っていますが、これらアメリカのパーツは絶妙に伝導性に劣るぶん音楽的に不必要な周波数帯がカットされ、良好なサウンドが得られると言われます。

ストラトやレスポールなど、高級な楽器でもコントロールノブにはプラスチック製が採用されますが、これは上記定番ポットの軸が回路から絶縁できていないからです。このまま金属のノブを取り付けると、触るたびに「プツッ」というノイズが発生します。その点国産のポットは軸と回路が絶縁できているので、問題なく金属ノブを使用する事ができます。これに対抗するために、CTSからは軸がナイロンでできているポットが開発されました。
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ポットの抵抗値

ポットの抵抗値が高いとトレブルが豊かに響きます。ストラトなどシングルコイルピックアップには耳に優しくするため250kオーム、レスポールなどハムバッカーピックアップには抜けを良くするために500kオーム、トレブルを豊かに響かせたいテレキャスターには1Mオームのものが使われます。

スイッチポット

GP FACTORY の国産スイッチポット

ポットの軸にスイッチが仕込んである「スイッチポット」はギター改造の定番パーツで、コントロールノブを押し込んだり引き上げたりすることで切り替える「プッシュ/プル」と、押すたびに切り替える「プッシュ/プッシュ」の二つがあり、「2回路6接点」が普通です。フェンダーの「アメリカンデラックス」シリーズに搭載されている「S-1スイッチ」はプッシュ/プッシュのスイッチポットに相当しますが、「4回路12接点」という非常に複雑な構造になっています。

軸を全開に回しきっても、ポットを通過する信号は若干の電気抵抗を受けます。これをデメリットととらえ、フルアップ時に一切の電気抵抗が無くなる「フルアップ・ボリューム」、「フルアップ・トーン」がソニックからリリースされています。
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コントロールポットの交換

ポットは使用するにつれ、回す時に「ガリガリ」、「ジリジリ」とノイズが出てきます。多少のノイズが許容範囲のうちはいいですが、放置していると音が出なくなってしまう事もあります。ポットは内部構造が外殻で塞がれているので、グリスを注入するなどのメンテナンス、可動部分の交換修理などは基本的にはできず、修理はポットをまるごと交換することになります。

せっかく交換するのだから、この際グレードの高いものを指定して交換するのがお勧めですが、ボディマウント用とピックガードマウント用で軸の長さが違い、またアメリカと日本では取り付け穴の規格が違います。穴を拡大させなければならない場合もありますので、どのパーツを選ぶかはリペアマンと相談するのがいいでしょう。

Supernice!ギター修理

コントロールポットの改造

ポット関連にはいくつか定番の改造があります。回路を変更するだけなので比較的気軽にできますから、興味があるものは試す価値がありますよ。

スイッチポットに交換

外観を変更する事も木部を加工する事もなく、もともと搭載されているポットの数だけスイッチを増設できる、気軽で効果の高い改造法です。コイルタップが定番ですが、トーンのハイカット/ローカットの切り替え、ハムバッカーの直列/並列の切り替え、フェイズなど、いろいろな機能を追加できます。

トーンカット

トーン回路を切断してしまい、回路によって削られたトレブルを取り戻す改造で、音の違いが顕著に現れる改造方法の一つ。エドワード・ヴァン・ヘイレン氏の使用が有名です。ロック向けのギターには最初からトーン回路がついていないものもあります。トーンへ信号を送る配線を切断するだけで完了するとっても手軽な改造ですが、配線によってはこれによって音が出なくなってしまう事もあり、注意が必要です。

コンデンサ残し

トーンポット本体は外してしまいながら、内部にコンデンサは残しておく特殊配線です。常時トーン全開になることと、ポットを排したことによりダイレクト感が得られること、空いたスペースに他の回路を増設できることがメリットです。

ハイパスフィルター増設

テレキャスターのヴォリュームポットには「ハイパスフィルター」が付けられており、音量を絞ってもトレブルは残るようになっています。これによりゲインを落としても音の抜けが確保されます。