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ナットの材質の種類と特徴

ナットについて

ナットは弦を安定させ、解放弦の弦高を決めるパーツですが、常に弦に触れているため、解放弦でなくてもサウンドに影響するギター本体のパーツです。
このページではナットの材質や種類について、調節/交換方法について紹介していきます。

ナットの材質の種類と特徴

ナットで使用される素材は多岐に及びますが、代表的なものをかいつまんで紹介します。

プラスチック

市場に出回っているギターのナットは大半がプラスチックです。

牛骨

牛骨ナット

文字通り牛の骨を成形したものです。ブリーチ処理で真っ白にしているのが「漂白」で、美しい外観と硬質な質感で若干トレブルの立つ特性があります。

素材そのままのものが「無漂白」で、油脂が残されており粘りのある、ややマイルドな印象になります。

「オイル漬け」はオイルを染み込ませており、弦振動を適度に減衰させ、ヴィンテージ風の印象にします。
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タスク(TUSQ)

タスクナット

象牙の特性を再現した硬質な人工素材で、使い込むと変色していき味が出ます。サスティンが得られ、またクリアなサウンドになります。
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ブラス(真鍮)

ブラスナット

ブラスは音の伝導が最も良い金属で、金管楽器に多く使われます。ナットではシェクターが初めて採用して有名になりました。伝導がよく、サスティンが伸びます。
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ローラーナット

ローラーナット

ジェフ・ベックモデルのストラトで採用されていることで知られる、ベアリングで摩擦を減らした金属製ナット。チューニングが安定し、サスティンも伸びます。
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ロック式ナット

ロック式ナット

フロイドローズに代表されるダブルロッキングトレモロシステムのナットは全てネジの締め込みによって弦を固定することでチューニングを狂いにくくします。重量もありサスティンをかなり稼ぐ事ができます。
フロイドローズ搭載のエレキギターについて

ゼロフレット・ナット

ゼロフレット・ナット

ギブソンの2015年モデルに採用されている金属製のナットで、ネジによる高さの調節が可能。

ナットの調整方法

チュ−ニングやアーミングの際に「キッ」と言うような事があれば、ナットに刻まれた溝の幅が狭いなどの理由で摩擦が強くなっています。この対処法で潤滑用のオイルを塗布することもありますが、オイルに弱い素材もあるため注意が必要です。ナットの滑りを良くするためには、鉛筆の芯を溝にこすりつけるという民間療法もよく行なわれます。

ナット溝の調製は極めて高精度な加工が要求されるため、プロのリペアマンにゆだねるのが一番です。きちんと調製ができていないとチューニングが不安定になったり合わせられなくなったりという不具合が起こります。

ナットの精度、すなわち「ナットでどれだけ弦振動を受けているか」は重要です。ナットからペグまでの間がビリビリ振動するギターも世の中にはあるんですけど、それだと振動が逃げてしまっているんです。もちろん100%逃げないということは無いんですが、ナットがちゃんとできていると、ここで受けた振動のエネルギーが、きちんとネックに伝わっていく訳です。 – T’s Guitars 高橋謙次氏
《一人ひとりに届けたい》T’s Guitars訪問インタビュー

Supernice!ギター修理

ナットの交換について

ナットも永年の使用で削れてしまうなど、交換が必要になる事が少なくありません。しかもチューニングを決定づけるパーツなので、自力での交換はお勧めしません。プロのリペアマンに依頼しましょう。スタイルが同じものなら木部の加工はいりませんが、ローラーナットやロック式ナットなどスタイルの異なるナットに交換しようとしたら木部を加工する必要があり、もとに戻す事ができなくなります。

あらかじめ溝が切られた状態で販売されることもありますが、職人が使用する弦にあわせて精巧に彫るという作業もよく行なわれます。